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窓口というか、個人と組織というか

合法 P2P のためにできること。 - a4lg の準技術的日記 (縮小運営中)」の感想として。

ここでいうP2Pってたぶん「朔のP2Pガイドラインに基く表示を書いた」で触れたような、 「運営母体のあるP2P」というか「サービスとしてのP2P」というか、 なんかそういうことだと思うのですね。 「P2Pネットワーク実験協議会シンポジウムに行ってきた」も挙げときます。

僕の見解としては、 「サービスとしてのP2P」が大きくなっていって、 1つの運営母体ではまかないきれないほどの規模になると 「インフラとしてのP2P」になると思っていて、 「インフラとしてのP2P」って何かというと、 電子メールだったりウェブだったりするわけです。 電子メールもウェブも、「サーバ」がありますが、 それは実際にはPCでもいいわけで、 実際母校の大学ではサーバにFreeBSDやLinuxを入れたり、 Sunのワークステーションを使ったりして、 電子メールやウェブのサーバを運用したこともありました。

そういう「インフラとしてのP2P」では、 サーバ、あるいはサーバント、ノードといってもいいんですけど、 そのノードには責任者がいて、苦情受け付け、訴訟受け付けの窓口があるわけです。 「お前のサーバでこんなファイルを公開していたが、我々の権利を侵害しているぞ」 と言われるための窓口があって、 それに対して説明するなりする、そういう窓口です。 年中無休24時間営業、とはいかなくてもレスポンスの早さも必要になりそう。 これはP2Pに限らないと思うんですが、 たとえばはてなを例にすると、 どこかのデータセンターの中にはてなのサーバがあるわけですが、 はてなへの苦情ははてなに行くのであって、 データセンターの会社に行くわけではない、と。

これが再帰的であれば、 例えば僕のブクマへの苦情は 僕に来るのであって、はてなに行くわけではない、ということになるんでしょうけど、 実際にははてなに行く場合もありそうです。 その場合は、僕は「窓口」としての能力があるとはみなされてなくて、 はてなには能力があるとみなされている、ということになるでしょう。 仮にはてなにも「窓口」の能力がないとしたら、 データセンターの会社に行くということもあるかもしれません。 たぶん能力がないとしたら、 データセンターを借りる契約ができないとは思いますけど。

僕がはてなを使うときには利用規約に同意したわけですけど、 「窓口」の能力がなければはてなは使うな、 という仕組みにはなってないような気がしますね。 よくわかんないけど。

で、P2Pにまで戻ると、 「僕の理想の社会」では P2Pのノードを管理している人、 たとえば全てのWinnyユーザは「窓口」を持つわけで、 自分の公開しているファイルについては責任を持つということになります。 でもたぶんそうはならなくて、 運営会社みたいなところの「窓口」までは行くんですけど、 各ユーザに直接問い合わせがあるという気はしません。 これを保護されていると解釈するか、 軽んじられていると解釈するかは、どちらもできそうですが。

そんなわけで、 個人、例えばはてなの1ユーザが「窓口」を持ち、 はてなに苦情が行ったら「それは筋違いだからそのユーザに言ってくれ」 とはならないんだろうなあ、とか思いつつも、 社会全体としてそうならないかなあ、 例えばレスポンスの遅さ(入院なんかしたら対応できない)も含めて、 やむを得ないとして仕組みができていかないかなあ、 とか思ったりします。 個人の機能を括り出して組織をつくるわけだから、 それに逆行する流れは退化かもしんないなあ。

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