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朔のP2Pガイドラインに基く表示を書いた

P2Pネットワーク実験協議会が発表した 「P2Pを利用したサービス/ソフトウェアに関するガイドライン(第1版)案」 に基いて 朔のP2Pガイドラインに基く表示 を書いてみました。 正式版が公表されているのに 「案」をもとにしたのは、現時点では正式版がネット上にはないため。 あんなのPDFを載せるだけなんだからすぐやればいいのに。 だいたい講演資料が欲しければ問い合わせろってのもどうなのよ。 書いてみると、なるほどこれはボランティアベースの開発体制や オープンソースのライセンスには馴染まないなあというのがわかってきました。

まず各所にある 許諾を得ること なんですが、 これをライセンスに落とすと 「この条件を承諾しなければ使ってはいけません」となるわけで、 既存のライセンスに条件を追加することになりますよね。 GPLでは条件の追加を明確に禁止しているわけだし、 そうでなくても独自ライセンスになってしまい、収拾がつかなくなる。 そもそもフリーソフトウェアの定義にある 目的を問わず、プログラムを実行する自由 (第 0 の自由)。 に反するのだから、 OSS/フリーソフトとの相性は悪いわけです。

それからサービス提供事業者が謎。 表題にはソフトウェアと入っているのにソフトウェア単体での話がなく、 サービス提供事業者を挟まないとならない。 新月でいうと開発者のことなのか、各ノード管理者なのか、どっちなんですかね。 あるいはサービス提供事業者は存在しない?  どちらにしてもサポート窓口は用意できないし、 脆弱性を周知することも保証できないです。 ウィルスが放流されたときの対策を約束することも無理ですね。

あとは仕様的な話で、 コンテンツの完全性の保証自ら発信したコンテンツの削除方法が欲しいんだろうなという風に読めます。 新月にはどっちの機能もないけど。

批判的な話題が多いけど、いいところもあります。

P2Pサービスには様々な類型が存在するが、 本ガイドラインの対象とするサービスを、

一般利用者が利用する機器をピアとして利用し、
IPネットワークにオーバーレイする、
P2Pサービス

と定義する。

このあたりはいいですね。 一般利用者 といってしまうと、 僕がP2Pの定義で悩んでいた「Apache+wgetはP2Pか」みたいなのも 「Apacheは専門家のもので一般利用者は使わないから対象外です」 としてしまえばいい。

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