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P2Pは駄目じゃないかも

こないだまで「P2Pは駄目。サーバの方がいい」と言ってたんですよ。 mixiのP2Pコミュニティ新年会でも会う人ごとに言ってたように思います。 どういうことかというと、まず 「サーバではユーザが増えるとコストも増えサービスが提供できなくなる。 P2Pならばユーザ数に関係なくコストは一定なので大丈夫」という説があり、 その考え方で新月を作ったわけですが、 「ユーザが増えれば広告などで収入を得る機会も増える。 収入が増えればコストを賄えるのでユーザが増えても大丈夫」という方が より現実的ではないかと思うに至ったのです。

例えば2chですね。 サーバと回線の維持費が払えなくなって閉鎖の危機がありましたし、 ひろゆきの講演で 「広告モデルは崩壊した。コストは賄えない」という話も聴きました。 でも現状を見ると内訳はわかりませんが 広告とサービス料 (2ch検索2ちゃんねるビューア) で収入を得て、 安定して運営できるようになったみたいです。 つまり収入と支出がアンバランスになる場面があるにはあるんですが、 それは一時的なものであまり重要な問題ではないんだろうということです。

そんなわけでP2Pでコスト削減というのはいかがなものか、 というのがここ最近の主張だったんですが、 もしかしたらそう簡単には言えないのかもしれません。

「チープ」革命って本当にチープか?より:

X軸に規模、Y軸に「サービス単位あたりのコスト」をプロットすると スマイルカーブとは逆の山形カーブが現れる。 ガラージ規模の零細企業と市場占有率一位の巨大企業が両端にあり、 サービスが「使える」程度になった規模の企業が一番高い。

(中略)

そう。この「中規模の峠」にどう対峙するか、なのである。

そして一旦その峠を越える事を決断すると、もう止まれなくなるのだ。 峠を越えるためには資金が必要で、それがどの程度かというと上場するには多過ぎ、 内部留保を積み上げてというのには少な過ぎという場合がほとんど。

つまり「収入と支出がアンバランスになる場面」は一時的なもので いずれ解消する、と呑気なことは言ってられないみたいなんですね。 どうにかして資金を集めて、一気に規模を大きくしなければうまくいかない。 「ユーザが増える→収入が増える→設備が増える→ユーザが増える」という 単純な成長サイクルではないらしいのです。

こうなってくると 最初から最後まで小規模でいられるP2Pにも存在価値があるのかなと、 ちょっと見直してみたりしました。

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