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P2Pweb

P2PによるBlogやWikiが欲しいという話題があったので、いろいろ考えてみた。

はじめに

現在BlogやWikiを運営しようと思ったら、 Blogサービスを借りるとか、 レンタルサーバや自宅サーバにツールをインストールして使うという選択肢がある。 Blogサービスは負荷が集中してアクセスしにくくなりがちである。 レンタルサーバであってもツールを実行するとサーバに負荷がかかる。 レンタルサーバや自宅サーバは設定や運用が困難である。

ではBlogやWikiをP2P上に乗せることで問題が解決するのだろうか。 システムの設計・実装や運用のコストを考えると、 僕はレンタルサーバの方が便利なのではないかと判断した。

機能の面から考える

掲示板であれば2chのスタイルが有名なので、模倣すればよい。 BlogやWikiはいろいろなツールがあるので、1つに絞ることはできない。 必要そうな機能を全部取り入れるか?

そこまでやるくらいなら、もっと視点を広げよう。 Webスペースのように、どんなファイルでも置けて、 どんなCGIでも動かせるようなものを作ることはできないだろうか。 これをP2Pwebと呼ぶことにする。

スペースを作り、共有することはできる。 管理者以外が書き込めないように、パスワードで保護することもできる。 しかし、「どんなCGIでも動かせる」のは2つの理由から無理だ。 セキュリティ上危険であることが1つ。 ファイルにCGIが書き込んだのか、不正に編集されたのかが判断できないのが1つ。 BlogやWikiを想定しているので、CGIが使えないのでは魅力は全くない。

ちょっと視点を変えよう。 CGIはサイト管理者のPCにだけ入っており、 その出力結果をP2Pネットワークで共有するのはどうだろうか。 Googleのキャッシュのようなものだ。 書き込みなどの必要があればオリジナルのサイトにアクセスすればよい。

しかし、わざわざP2P上のキャッシュを読むのではなく、 オリジナルを読む人が多くなることが予想できる。 この設計も無理がある。

効果の面から考える

P2Pwebのメリットは2つある。

超人気サイトは数が少ない。 GoogleやRingサーバなどのように、すでに冗長化されているものもある。

サーバはメンテナンスやトラブルで停止することがあるが、 それほど頻繁に起こることではない。 もともとWeb(むしろインターネット)は分散指向であるから、 1つのサーバが落ちていても、別のサーバが使える。

負荷のかかる処理をするツールは、より高額なサーバで使い、 安価、または無料のサーバでは負荷の軽いツールを使えば、 処理の負荷の問題は緩和できる。 重い処理が必要なものや、大きなファイルは自宅サーバに置き、 レンタルサーバからリンクを張るなどの方法もある。

こうして考えていくと、P2Pwebの効果は薄いことがわかる。

要求の面から考える

P2Pwebは自宅サーバやレンタルサーバより簡単なはずだ、という意見がある。 これをよく分析してみると、WinnyやRinGOchが簡単に使えるから、そう思ったのである。 P2Pソフトはユーザを増やすことが重要なので、簡単に使えるものが多いのは事実だ。 しかしそれは作者が簡単に使えるように作ったから簡単になったのであって、 P2Pソフトならば自然に簡単になるということではない。

もしレンタルサーバにWikiやBlogを構築するためのわかりやすいマニュアルや、 簡単な構築ツールがあれば、それを使うだろう。

おわりに

P2Pwebよりも、 レンタルサーバにWikiやBlogを構築するためのわかりやすいマニュアルや、 簡単な構築ツールが求められている、というのが結論である。

それらを整備することによって、「サイト構築が簡単だ」と思わせることや、 魅力的なサイトを作ったり紹介したりして「自分も作ってみたい」と思わせることが必要だ。

参考: [P2P]P2P WEB ~P2Pとサーバ=クライアントモデルの狭間で

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