P2Pの歴史で気になること--分散させるという発想
第13回P2P SIP勉強会 に参加してきました。 そこで話題になったことの1つにP2Pの歴史があるんですけど、 今気になってることについて。
とりあえず(現在の)P2Pの歴史が Napster(1999年) に始まると仮定しますね。 Napster以前の音楽ファイル共有は、 各自がストレージ(自宅サーバだったり、Webスペースだったり)を用意して、 個別にそこからダウンロードしていた。らしい。 Napsterは、それらのリソース(自宅サーバのストレージ)を使いつつ、 検索機能を運営側で提供して、 独自のプロトコルとクライアントでそれらを繋いだと。 であるならば、 Napsterは分散しているリソースを結合する仕組みだったということですよね。
一方でP2PはC/Sと対比されるのだ、という論もあって、 1つのサーバとして認識されているものを、 複数のノードの集合として再実装するという発想ですね。 動画共有サイトの巨大なストレージに対して、 P2Pのファイル共有を捉えると、こういう発想になります。
このあたりの言葉って、 分散指向P2Pと協調指向P2P (もう4年も前か) で考えた分散指向P2P/協調指向P2Pなのかな。自分でもよくわからない。
んで、 Napsterのときって「協調指向P2P」なわけじゃないですか。 少なくとも 「世界に1つの音楽共有サーバがあり、それを分散させるためにNapsterが生まれた」 というストーリーじゃない。 「分散指向P2P」って後付けの発想じゃないかと思うんですね。 P2Pがビジネスを変える(2001年) はどこかにやっちゃったんですけど、 記憶とAmazonの解説から考えて、分散指向P2Pっぽい話らしいんですよ。 この発想がいつ、どうやって後付けされたのか、これがすごく気になります。