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「次世代の著作権ライセンス」は個人には扱えない

俺が考える次世代の著作権ライセンス - 山に生きるのライセンス案は

あなたが作った作品が私の気に入らないものだった場合、 販売、公開の差し止め要請を行います。 あなたはその判断に異議を唱えないことに同意します。

というのが主軸になってくるのだけど、 これって需要はあるんだろうけど、僕は使わないなあという話。 元記事では企業向けのライセンスだというニュアンスみたいですが。

需要なんだけど、 企業の二次創作のガイドラインにありそうな、 「公序良俗に反するのは禁止ね」等々と禁止事項を列挙するくらいなら、 「こちらで判断して個別に禁止しますよ」の方がいいと思う人はいるのかな、と。

で、僕がこのライセンスを採用しない理由。 たとえば僕のブログ記事が雑誌に載るとしますよね。 このライセンスだと、基本的には勝手に載せていいんだけど、 僕が差し止め要請を行なったら雑誌は販売できなくなります。 ということは、出版社は予め僕に 「雑誌に載せたいので、このライセンスとは別に許諾してください」 と言ってこなければなりません。 そしたら、いちいち許諾しなきゃいけないじゃないですか。 なんでそんな面倒なことをしなきゃならんの、と。 あるいはうっかり契約してしまったその内容が、 「出版関係の権利は全部うちが管理しますよ」みたいな 内容だったらどうするんだ、とか。 あるいは僕が病気やなにかになって手続きのできる状態ではなかったとしたら。 だったら予め許可を与えておいた方が楽じゃないですか。

あるいは許諾をしたらしたで、その雑誌が公序良俗に反するような雑誌だとすると、 その仲間とみなされるかもしれないので、 許諾をするには内容を吟味する手間がかかります。 ほかには「あの雑誌は嫌いだから差し止め要請しろ」と 第三者が言ってくるかもしれません。

というわけで、 これは専門スタッフを置ける企業専用のライセンスじゃないかなあ、と。 個人ではとても運用できるものではないです。

ただし、本当に企業にとって利点があるのかは、わかんないです。

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