Poeny(ポエニー)
現在の日本のP2P界隈で最も注目すべきニュースはなんといっても Poeny(ポエニー) でしょう。 残念ながら 山田オルタナティブウィルス の方が目立ってますけど。
WinnyというP2Pネットワークがあります。 国内では最も有名かつ最大のP2Pネットワークでしょう。 しかし残念なことに、Winnyはオープンソースではなく、 プロトコルも(概念的なこと以外は)公開されていませんでした。 これでは信用できるインフラとはなりえません。
そこに登場したのがPoenyです。 未実装な機能(中継転送、Port0、掲示板)もありますが、 オープンソースなWinnyのクローンです。 言語はD言語、 ライブラリには SQLiteと DFLを使っています。 ライセンスはMITライセンス日本語版です。
ソースを読めばWinnyのソフト同士で交換されるメッセージを 理解することもできますので、安心してWinnyネットワークを利用できます。 これが利点の第1です。 例えばSkypeは 独占的ソフトウェアですから、 どんなメッセージがやりとりされているのかを知ることはできません。 Skypeへの信頼はスカイプ社への信頼そのものです。 オープンソースソフトは作者への信用だけではなく、 ソースコードを読むことで信用することができます。
第2の利点はWinnyネットワーク上で 何か別のアプリケーションを作ることができることです。 例えばファイル共有ネットワーク上での掲示板機能とか。 新月の構造を Winnyに喩えるとこんな感じです:
- 掲示板タイトル = 自動ダウンロードのキーワード
- 書き込み = ファイル名にキーワードを含むファイル
- 書き込みの取得 = 自動ダウンロード
つまり "[掲示板]P2P勉強会 2006-01-06 12-00-00.txt" みたいな ファイルを共有し、自動ダウンロードで集めているようなものです。 このようなアプリケーションをWinnyネットワーク上に作ることもできるでしょう。
P2P界隈のみなさんはもっと注目すべきだと思います。
Poeny関連情報はこちら: one^氏関連情報
ダウンロード用ミラーはこちら: http://fuktommy.com/poeny/